テクニック 2017.02.14

調剤薬局で昇格する薬剤師は具体的にどのような勉強を行っているか?

薬剤師という職業は比較的高収入と言われていますが、本人の能力次第では800万円~1000万円以上の年収を得ることも可能です。ただし、薬剤師の資格を取得し、日々の実務経験を重ねていくだけでは、キャリアアップすることは難しいでしょう。
医療の世界は日進月歩です。日々開発される新しい薬や、毎年更新される医療制度などに柔軟に対応するために、日々の努力・勉強が欠かせません。
 
高度なスキルと知識を身に付けるために、専門薬剤師や認定薬剤師の試験を受けたり、独学で勉強するなどして高い専門性を身に付けることが必要です。他の薬剤師よりも優れた能力を有する人材になれば、昇格によって収入をアップさせることも可能になります。
今回は、昇格を目指す薬剤師の具体的な勉強方法について説明させていただきます。

認定薬剤師の資格を取得する

認定薬剤師の資格は、代表的なものでも20種類ほどあり、取得に数年を要する場合が多いため、すべての資格を取得するのは現実的ではありません。ここでは、調剤薬局に勤務する薬剤師に人気のある認定薬剤師の資格と、今後取得しておいた方がいいオススメの認定薬剤師資格を紹介します。
 
研修認定薬剤師
認定資格の中でも、スキルアップを目指す薬剤師に最も人気があるのが、日本薬剤師研修センターが認定を行う、「研修認定薬剤師」という認定資格です。研修認定薬剤師の資格を取得することで、基礎薬学、衛生薬学、医療薬学など、薬学の幅広い知識が身に付きます。
資格取得によって、患者や医療従事者からの信頼性が高まるのはもちろんのこと、勤務先から資格手当がもらえたり、昇給するケースもあります。また、転職をする際にも、認定薬剤師の資格を持っていることで評価され、転職先で給与がアップすることもあるようです。
 
3年毎に更新があるので、定期的にしっかりと勉強をする必要がありますが、最近では研修認定薬剤師の取得を目指す人に対する支援を積極的に行っている調剤薬局も増えています。
こうした職場であれば働きながらでも研修に出席したりすることも容易になります。研修認定薬剤師を目指すのであれば、勉強により多くの時間を使えて、環境が整っている職場に転職するのもひとつの手段だと思います。
 
漢方薬・生薬認定薬剤師
漢方薬・生薬に関する専門的な知識を身に付け、その能力と適性を備えている薬剤師であることを認定する資格です。この資格は合格率が高く取得しやすいことや、漢方薬・生薬を適切に取り扱った服薬指導のできる薬剤師のニーズが高まっていることなどもあり、多くの薬剤師が取得している人気の認定資格です。
 
9回の研修と、薬用植物園での1回の実習を行う「漢方薬・生薬研修会」を受講し、講義終了後に試験を受けますが、内容的には難しいものではないためほとんどの受験者が合格できます。
特に漢方をメインに取り扱う薬局で働く薬剤師にオススメの資格です。
 
外来がん薬物治療認定薬剤師
2014年に誕生した資格であるため、まだ取得者数はそれほど多くはありません。しかし、がん治療方法の進歩にともない、がん治療を行う外来患者が増えている現在の医療現場では、そのニーズが高まってきています。
 
外来がん治療認定薬剤師が働く場所としては、主に病院と薬局の2つがあります。薬局においては、病院と連携をはかり、治療スケジュールを組み立てたり、そこに問題がないかをチェックしたりします。治療スケジュールに基づき患者を管理・指導し、その経過情報を病院に伝えるといった業務もあります。
 
試験は、筆記テストと面接があります。出題分野の詳細や参考書籍に関しては、公式サイトに記載されているので、しっかりと対策をして試験に備えるようにしましょう。
 
在宅療養支援認定薬剤師
この資格も2013年に誕生したばかりの認定資格のため、2015年に初の資格取得者が17名誕生したばかりです。患者さんが過ごしている自宅や施設などを訪問する「住宅療養」の一員として、薬剤師の専門的な知識を生かして地域医療に貢献するのが在宅療養支援薬剤師です。
 
看護師や介護スタッフと連携しながら、服薬指導や薬の管理を行ったり、患者さんからの薬に関する質問に答えたりします。
 
高齢化社会が進むにつれ、在宅医療に取り組む薬局は急速に増加していますので、そうした職場に転職すれば、在宅療養支援薬剤師の資格を生かすことができ、キャリアアップにも繋がるでしょう。

 
 



認定薬剤師の資格を取得することのメリットは多くあります。
薬剤師としてのスキルアップだけでなく、高度な専門性を身に付けた薬剤師としての証明にもなるため、信頼性が高まり評価も上がります。認定薬剤師の資格を持つ薬剤師に特別手当を支給する企業も多くあるので、給与アップにもつながります。
調剤薬局で働きながらキャリアアップを目指している方は、こうした資格の取得を目指して勉強に励んでみてはいかがでしょうか。