転職事情 2017.05.15

薬剤師の転職は今が売り手市場!トレンドで見る薬剤師転職業界とは?

6年制に薬学部が移行したこと、また時代の要請によって薬剤師の増員があるとの予測から、各地で薬科大学・薬学部の新設が行われました。その数は2003年以降増え続け、2017年現在では70以上となっており、今後は剤師過剰時代が来るという予測があります。
こうした傾向は薬剤師の転職市場にも大きな影響を与えると言われていますが、今後の薬剤師転職業界の状況はどのように変化していくのでしょうか?

今後の薬剤師転職業界の動向

基本的にこれまでの薬剤師業界は、人材不足のため売り手市場にありました。近年の薬科大学・薬学部の新設ラッシュを受けて、その状況が変わったかというとそういうわけでもなく、依然として各医療機関は優秀な薬剤師を求めており、売り手市場の傾向は続いています。そのため、ある程度の経験とスキルを持った薬剤師に対しては、これまで通り安定した需要があるでしょう。
 
今後、薬剤師育成カリキュラムの改善によって、供給が需要を上回るという状況も懸念されていますが、確かな知識と経験を積み、計画的なキャリアプランを立てていくことで、市場競争に負けない薬剤師になれるでしょう。

薬学部が増えても薬剤師不足になる原因

近年多くの薬学部が新設されていることにより、薬剤師となる人材は増えていますが、需要に供給が追い付いていない状況にあると言えます。
その原因として考えられることは、まず「24時間体制の薬局・ドラッグストアの増加」があります。営業時間の延長により薬剤師が不足してしまい、新しい人材の確保合戦が起こっているのです。
 
そして、6年制を卒業した薬学生の国家資格合格率が不調で、期待していたほどの人数を確保できていない状況というのもあります。
 
また、薬剤師免許を取得したからといって、すべての人が薬剤師の仕事に就くとは限りません。薬学部は医学部などと違い、調剤薬局やドラッグストア、病院、製薬メーカーなど様々な進路があるため、薬剤師免許を持っていても、それを必要としない職に就いている人が多くいるのです。
 
これらのことが原因で、いまだに十分な数の薬剤師を確保できていないのが薬剤師業界の現状です。より高度な専門スキルを持った薬剤師が重宝されるという転職市場の傾向は、今後しばらくは続くものと思われます。

トレンドは「かかりつけ薬剤師」

昨今の薬剤師転職市場においては、特に「かかりつけ薬剤師」として戦力になる人材のニーズがトレンドです。「かかりつけ薬剤師」とは、患者さんに指名して頂くことでその方の担当となり、服薬指導だけでなく、体調面や食事の管理など様々な相談にものる薬剤師のことで、2016年4月に施行された今話題の新制度です。
 
「かかりつけ薬剤師」になるためには、下記のような条件を満たす必要があります。
 
・薬剤師として、3年以上の調剤実務経験があり、同じ薬局に週32時間以上勤務・半年以上在籍していること。
・指定の研修を受け、認定薬剤師の資格を取得していること。
・地域の医療イベントなどに参加し、医療の普及に努めていること。
 
これらの条件を満たす薬剤師には、多くの医療機関から注目が集まり、転職市場で有利になることが予想されます。こうした市場に合ったスキルを身に付けることが、これからの薬剤師業界で活躍する秘訣と言えるでしょう。
 
 
 


現在は薬剤師有利の売り手市場だとしても、この状況がこの先もずっと続くとは限りません。もし状況が変わったとしても、優秀な人材を採用したいという企業側のニーズが変わることはないはずです。どのようなトレンドになっても生き残っていける薬剤師になれるように、自分の強みを活かしてスムーズにキャリア形成できるような転職を目指すようにしましょう。